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zoom RSS くれなずむ音楽 第5回 「ヴォーン=ウィリアムス/揚げひばり」

<<   作成日時 : 2012/05/26 23:05   >>

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第5回 ヴォーン=ウィリアムス『揚げ雲雀』

 交響曲を9曲作ったということで評価が高い。しかし、世評ほどあてにならないものはない。イギリス、フランスの近代作曲家の交響曲は響きが茫洋としてつかみどころがない。バックスやロパルツといった気に入っている作曲家でも交響曲を推す気にはなれない。ヴォーン=ウィリアムスもそう。むしろ『タリスの主題による幻想曲』『グリーンスリーヴスの主題による幻想曲』などの小品が光る。それ以上にいいのが、協奏曲のジャンル。 『オーボエ協奏曲』や『バスチューバ協奏曲』などの作品は小ぶりで締まりのある音楽になっている。標題に掲げた曲もヴァイオリン・ソロを伴う、協奏作品。
 中空で囀る雲雀の声を模した音型が繰り返し登場する。ややしつこく感じる時もあるが、透明感のある演奏で聴くと、麗らかな春の陽のじつはまだまだ冷涼な空気まで伝わってくる。
 紀貫之が“久方の 光のどけき 春の日に 心悲しも 一人し思へば”と詠ったけれども、この曲を聴くかぎり、春の明るい光と対照的な寂しい思いは洋の東西を問わないことが分かる。
 この曲のいいところは、寂しくとも最後まで天高く翔け上がるところ。教訓的な話をしたいのではなく、その飛翔の姿がただただ美しい。雲雀は鳴き声を頼りに、中空の小さな染みを見つけるのが普通だが、時には偶然、一直線に翔け上がる様に出くわすこともある。その尾を引くようなスピードに、特別な生命力を感じざるをえないだろう。どこかかそけき音楽だけど、同じ力強さが秘められている。
 ヒラリー・ハーンの演奏で聴くと、細くピンと張り詰めた音色が曲の魅力をうまく彫啄して真価を発揮させている。小品は意外と難しく、凡百の世界を脱することが難しい。ハーンは音色の響かせ方を突き詰めて、音楽の真実に到達していると言えるだろう。




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