B面クラシック くれなずむ音楽

アクセスカウンタ

zoom RSS 40年代ピアニスト/第11回「マリア・ジョアン・ピリス

<<   作成日時 : 2011/12/24 11:45   >>

トラックバック 0 / コメント 0

=怐wジョアン・ピリス』1944〜
※参考盤:「モーツァルト/ピアノ協奏曲第27番」「ショパン/夜想曲」「シューマン/ピアノ協奏曲」「フランク/ヴァイオリンソナタ」「ベートーヴェン/春・クロイツェル」

若くしてモーツァルト弾きとして登場してきた。その当時はコルボが指揮した協奏曲にしてもソナタにしても固く澄んだ響きにいかにも清新な初々しさがあり、本人の可憐な容貌と相まって分かりやすいイメージを結んでいたように思う。しかし、固いといったイメージが付きまとうように、音楽にゆとりや遊びがなかったのも事実だろう。
80年代くらいから徐々に音楽が膨らみはじめた。
90年にコンサートで聴いたマリナー/シュトゥットガルトrsoとの協奏曲第27番では、この清明な曲でここまでやるかというほど、ロマン派的和声を強調したり、クライマックスでアッチェレランドをかけたり、音楽の濃密さ稠密さにこだわりをみせていた。
ショパンの夜想曲なども一音ごとの重みを感じさせるような演奏。圧倒的なヴィルトゥオージティで巨大な音楽を作るのではなく、一音一音、ていねいに紡いで、次第に音楽の内奥に到達しようという演奏。シューマンの協奏曲でも同じことが言える。
デュメイとデュオを組んで幅広く活躍してるが、コンビになったころから音楽の質が大きく変わり始めたように思うので、彼の影響を受けているのではないだろうか。フランクやドビュッシーのソナタなどにおける官能性は当然だろうが、「クロイツェル」のような音楽まで色香が匂うというのは尋常ではない。
「春」の出だしのところでピアノの伴奏がキラキラと美音を振りまくのは当然としても、「クロイツェル」の何カ所かヴァイオリンの登場を促す最後の一音を、スピドピアノで強い音を招いたり、ズシリと重い音で優しい音を呼び込んだり、その“間”に色香が漂う。デュオの魅力の最大のもの。その成果がソロのときにも発揮されるようになったというべきだろう。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

40年代ピアニスト/第11回「マリア・ジョアン・ピリス B面クラシック くれなずむ音楽/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる