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zoom RSS 40年代ピアニスト/第2回「パラスキヴェスコ」

<<   作成日時 : 2011/10/01 23:27   >>

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●『テオドール・パラスキヴェスコ』1940〜
※参考盤:ドビュッシー「ピアノ作品全集」

 ルーマニア出身のピアニストは数は少ないけれど、エネスコ以来、ハスキル、リパッティ、カッツ、ルプーとビッグネームが続く。パラスキヴェスコはネームバリューからすると少し落ちる。それでも、演奏は大家たちに引けを取らない。
 アルバムとしては上に掲げたもの以外にフォーレの歌曲の伴奏くらいしか聴いていない。幸いドビュッシーを全部入れてくれているので、アプローチの姿勢を明確に把握することができる。
 一言で言うとリストのようなドビュッシー。ラヴェルは自作をホロヴィッツが弾くのを聴いて「まるでリストを弾くようだったが、あれが正しい」と言った逸話が残されている。しかし、同じ印象派のドビュッシーはピアノロールによる再現で聴いてみると、ニュアンスに頼った演奏であり、同じ発言をするとは考えにくい。また、6全音主義の和声改革を行った作曲家であるだけに、茫洋としたソノリティを前面に押し出すピアニストが多い。パラスキヴェスコのような造形主義のアプローチは稀だ。一音一音、明確に彫啄され、アゴーギクのはっきりした分かりやすい構成の音楽が生み出されて行く。その結果として、フレーズごとのニュアンスが生まれてくる。
音楽の起伏は大きい。たとえば手垢の付いた「ベルガマスク組曲」のような有名作品でも、前奏曲からして、「こんなにスケールの大きな曲だったっけ?」と新生面を切り開くことに成功していると言えるだろう。
 エコール・ノルマルの教授をしていることから録音活動は活発ではない。ほかにラヴェルの全集があるようだ。フランス音楽アカデミーの一員として来日した際に聴いているが、モーツァルトのピアノ四重奏曲の演奏は意外にも下手だった。粒が揃わずモーツァルトには不向きなようだ。

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