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zoom RSS コヴァセヴィッチ楽派宣言53 ベートーヴェン/ピアノソナタ『月光』他

<<   作成日時 : 2010/10/23 11:01   >>

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No.50『ベートーヴェン/ピアノソナタ“月光”』
    ピアノソナタ第12番イ長調Op.26
    ピアノソナタ第13番変ホ長調Op.27-1
    ピアノソナタ第14番嬰ハ短調Op.27-2“月光”
    ピアノソナタ第19番ト短調Op.49-1
    ピアノソナタ第20番ト長調Op.49-2
    EMI 5571312 99年12月録音

 “熱情”“パユとの共演”と初録音曲をつづけたけれど、ここで全集の当初の予定通り、第30番とカップリングさせていた第12番、第19番、第20番の再登場となった。大曲の別テイクが全集完結時におまけとして出されるのならまだしも、32曲の中でも優先順位の高くない曲が選ばれて再録とは恐れ入る。しかもちゃんと別の時期の別セッティング。今回用に集中的に録音されたことからも、リサイタルのイメージで曲の流れを意識していることは間違いない。
 第30番のときにも書いたけれど、こちらの組み合せのほうが曲の並びが素直で納得がいく。やはり、こちらが全集を計画した時に先に組み合せが決定していたのではないだろうか。しかも、先に一度録音しておけば、“月光”録音の水先案内人となってくれもする。新しい曲にとことん慎重派のコヴァセヴィッチならではの深謀遠慮があったのではないかと想像をめぐらしている。

【ピアノソナタ第12番】
 第1楽章、第2楽章、今回は総じて軽く爽快な仕上がり。
 第3楽章、葬送行進曲。この楽章だけは逆に少し重くしている。次の2曲の幻想ソナタを前に、重い印象を残したかったのではないだろうか。
 終楽章、さらさらと奇麗に流れる。

【ピアノソナタ第13番】
 第1楽章、優しい肌触りの音楽。独り遊びする子供の平安を描いているような。そして子供は突然なにかを発見して興奮する。
 第2楽章、激しい打鍵で攻め立てる。おどけたイメージも。
 第3楽章、安心を取り戻すけれど、ずっと和声が安定しない。夢幻的なイメージがよく出ている。
 終楽章、一気に走り抜ける。

【ピアノソナタ第14番“月光”】
 第1楽章、静かなアルペジオ、ゆったりとしたメロディーライン。淡々と何事もないように弾き進めているのに、ぐいぐいと聴くものを引き込む力がある。
 第2楽章、明るさ軽さでホッと心が和む。スタッカートの軽さ、キレの良さがこの明るさの源になっている。
 終楽章、激しい、速い、疾風怒涛の嵐そのもの。決めの一打の鋭い重さによって音楽が軽薄に流れることを防ぎ、力強いソナタとしての印象を形作っている。

 最後の2曲、清潔な印象。トイピアノのような可愛らしさもある。3曲の重厚さをさらりと洗い流すクールダウンの曲。前回の録音に比べ、どちらもやや速くより軽快に弾いているようだ。
【ピアノソナタ第19番】
 第1楽章、静かな染み入るような響き。可憐なイメージも。
 終楽章、歯切れの良さ、軽快さが心地よい。
【ピアノソナタ第20番】
 第1楽章、軽快で勢いがよく、元気でハツラツとし印象。
 終楽章、お馴染みのメヌエット。落ち着いた楽しさ。

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